この記事ではKPIの分析、そして必要なツールについての説明をします。KPI自体の説明については以下の記事を参考にご覧ください。
KPI 例を通して意味と設定方法を学ぶ! KPI指標を80個リストアップ
KPI分析とは?
KPI分析とは、言葉どおりなら「KPIという指標の分析」という意味となりますね。それもありますが、通常は分析前のデータ収集のプロセスも合わせてKPI分析といっています。
そもそもKPIは、経営状況の要所をリアルタイムで把握するために作った指標です。集計したら即、目標達成までの距離が見えるものであるはずです。一般的なビッグデータ分析のように現象の奥にある何かを掴むための分析は不要といえます。
簡単にいうと企業の成績表を表示するための道具といった意味合いが強いです。達成度合いをを示すマイルストーンなのです。
KPI分析 導入で成功するためには「数値化」と「見える化」の質が重要
KPI自体が、実務の状況をいわばモニタリングするために作った指標です。従来はリアルな経営数値は経営のTOPだけが独占してました。ですが今は、一般社員レベルまでKPIを共有する、もしくは一般社員のアクション自体にKPIをはめ込むこともあります。
ゆえに、社員みなが簡単にKPIを知ることがデキる仕組みが重要となってきています。幸い現在は、パソコン、スマートフォン、タブレットと、いろいろなIT機器が安価に使えます。仕組みさせ作れば情報共有に関しては、全く問題なくできる時代となったわけです。
昔は、セールスマンの売上成績を手書きで壁に貼ったりしてましたが、今はスマホで共有できます。ありがたいことです。
KPI分析 ツールの必須機能
以上のように、KPIは関係者が容易にそれを理解できるような表現(出力)が必要です。具体的にはKPI分析の要は「KPIデータの収集」「KPIの達成状況のグラフ化」「情報共有」の3点そしてそれを安価におこなうための「分析費用の軽減」が必須です。システム化するとしたら、クラウドでの利用が今は望ましいし、自然でしょう。またKPI分析はあくまでも「分析」です。経営の改善につながる、KPIを見た後の「行動」こそが実は肝であることを忘れてはいけません。
KPI分析ツールはどんなものがあるのか?
まずツールの筆頭はEXCELでしょうか。情報共有のツールとしてはパワーポイントで告知ということもあるかもしれません。
しかし、EXCEL自体は使い勝手がよいとはいえ、情報の集約化、ビジュアル化(グラフや表を見やすく作成する)といったことについては非力です。
EXCELでは手に負えない場合は、ビジネス・インテリジェンス(BI:Business Intelligence)と呼ばれる、データの集計と分析、可視化を行うツール導入を検討しましょう。以前はEXCEL-VBAなどで対応していた企業もありましたが、、今日ではこのBIをつかうのが一般的です。クラウドタイプで価格も仕様も様ざまなものが用意されています。
またBIツールのなかでも、KPIということばを前面に押し出したものもあります。特に、物流、コールセンター、営業など、どんな企業でも同様のKPIを使う業界や職種については、それに特化させたBIツールを、KPI専用ツールと呼んでいるようです。
分析ツールの使い勝手を決める「ダッシュボード」
KPIを現場で共有する場合は、手元のPCやスマホなどでいかにデータを見やすくするかが勝負です。またKPIが一個ということはあまり無いので複数のKPIをパッと見て一読できるようなインターフェースが求められます。最近のKPIのような集計・表示を扱うツールやソフトは、このインターフェース部分を「ダッシュボード」と一般にいうようになっています。企業の経営活動の指標などを統合して表示する画面です。個人的にはコックピットとかのほうがかっこいいと思うんですが…、まあいいでしょう。
KPI分析ツールの紹介
Google Big Query
Google Cloud Platformという、かのGoogleで提供しているビッグデータ解析のプラットフォーム。膨大なデータに対する集計・分析処理を極めて高速に実行できます。 処理はSQL風のクエリ言語で記述しますのでそれなりに敷居は高いですね。参考になる動画を貼っておきます。
https://speakerdeck.com/player/4a1b15d1de22400d82b438365c9f8f48?#
クラウドBI Analytica
Analyticaは、株式会社ヴィクセスの販売している経営全般に使えるクラウドべースのBIツールです。KPIのマネジメントにも対応したツールも用意されています。
物流KPI専用システム ろじたん
ろじたんは日通総合研究所が開発したKPIツールです。Web画面から、施設別、作業項目別、スタッフ別、作業分類別(主体・付帯・不稼働)を選択するだけで、それぞれの作業時間集計結果を閲覧することができます。またExcelと連動も可能で、Excelの分析ツールからボタン1つで、「スタッフ別タイムテーブル」「時間帯別作業比率」「スタッフ別・作業別歩数」などの表やグラフをかんたんに作成可能です。物流のKPIには、作業時間の計測が必須なのですが、時間計測アプリで取得した作業時間を取り込めるようになっており、使い勝手もよさそうです。
KPIツール MIERU
「MIERU」はフロンティアビジョン株式会社の販売している汎用性のあるKPIツールです。会社・チームの見える化を目指したものです。クラウド対応です。以下のような特徴があるそうです。
- KGI,CSF,KPI項目をいつでも設定及び管理できる
- KPI項目のテンプレート登録機能
- MIERUはどんな端末からでも、どこからでも見える!
- タイムライン機能でいつでもリアルタイムな状況把握
- 集計機能で、簡単に各KPIの中身が分析可能
- グラフ機能で、集計期間ごとのKPIの変化が見える
コールセンターのKPI分析ツール Queues Reporter Plus
株式会社コミュニケーションビジネスアヴェニューの、Queues Reporter Plusは、コールセンターのKPI分析を行うためのツールです。例えば、応答個数や対応率や稼働時間などを分析して、オペレーターが効率的に顧客対応を行うことができているかや顧客の待ち時間が長くなっていないかなどを、数値化することでコールセンター内のKPIを図ることができるツールです。 これを導入することで、コールセンター内の応答業務の品質向上と顧客の不満解消の施策などを考えることも可能になります。
BIツール Mμgen(ミュージェン)
Mμgen(ミュージェン)は の販売している”見える化”をテーマとしているBIツールです。以下のようにKPIのマネジメントにも対応しています。
バンダイナムコエンターテインメント セルフKPI管理対応のBI構築 – 仮想データ統合基盤「Mμgen」活用事例
また財務、顧客、作業プロセスといったものについてのKPIマネジメントも可能です。
まとめ
今回は、KPI分析およびツールについて簡単な紹介をさせていただきました。お役に立てれば幸いです。