ニーズという言葉は日常よく聞きますね。でも「ニーズ」と言葉はちょっと漠然としていて説明しろと言われると困ります。ここでは1分ぐらいで読めるよう整理してみたんでさらっとお読みくださいませ。
ニーズとは何か。
ニーズはNeedsという英語が元になっています。訳せば「需要」という意味です。需要とは「必要としていること」。 つまり何かを欲しがっている人たちが存在していることを表しています。
ニーズという言葉が産まれた背景
ニーズという言葉は、マーケティングという売るための仕組みを考える学問から産まれました。商品やサービスは消費者が欲しいと思わなければ買ってもらえません。
欲しがらせるにはどうしたらよいかを考えるのがマーケティングです。 ゆえに「必要としていること」とは何かを考えるために使われるようになったとも言えます。
ニーズとウォンツの違い
ニーズと似た言葉にウォンツという言葉があります。日本語では「欲求」「欲望」と訳されます。 ニーズとウォンツは同じ意味で使われることもたまにありますが、普通は別の意味を表します。
ニーズ(必要な何か)を満たす具体的な方法、手段をウオンツといいます。
[box class="box29" title="ニーズとウオンツ"]
ニーズ:何かを必要としている(食欲)
例:お腹がすいた!
ウォンツ:必要な何か(食欲)を満たす手段
例:カップラーメン
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ニーズの種類
人や集団が感じる「何かが足りない」と想いはすべてニーズに該当します。 個人の場合なら食欲、性欲、睡眠欲などの生理的ニーズから承認や尊敬に対する社会的ニーズ、さらには自己実現したいといったようなニーズがあります。集団なら、甲子園に行きたい野球部、儲けたい企業などもニーズの塊だといえます。
ニーズはどうやって知るのか
ニーズは、一人ひとりの心と体で感じるものです。それゆえ誰もがわかるはずなのですが、他人の持つニーズはわからないことがほとんどです。人の気持ちを知るということが難しいのはご存じですよね。
また安易に人に質問しても無駄であることが分かってきています。 私も、マーケティング、商品企画をやっている際、顧客が欲しがっている「色」の商品を開発して売り出しても全く売れ無かったことがよくありました。
最近は、表に出てこないニーズを探るには、違ったアプロ―チが有効であることが分かってます。関心のある方は以下の本や関連記事も見てみてください。以上、ありがとうございました!
ニーズとシーズ
さらに似た言葉でシーズという言葉があります。シーズは「種」を意味します。企業が持っている新しい技術、ノウハウ、素材、サービスなどのことをいいます。ニーズ、ウオンツを満たすための種がまさしくシーズです。
シーズを次々と生み出してきたおかげで人類はここまで発展してきたといってよいでしょう。最近ではアップルのiPhoneなどがよく事例としてあがります。たいていの商品は、ニーズに基づいて企画をしていきますが、iPhoneはまだ人間がスマートホンというものに対するニーズが全く無いときにアップルが開発しました。こうしたニーズに有無と関係なくマーケティングを進めることをシーズ志向ともいいます。iPhoneが発売されて初めて私たちは「これが欲しかった」という「ウォンツ」に気が付けたのです。
参考文献
[myphp file=1 paramname=ASIN,comment paramval=4883354202,著者は隠れた本音を引き出すことに長けたマーケティングのプロ、人間の本音と建て前の違いがロジカルにわかっておもしろいですよ!! ]