マーケティングとは何か、その意味は?
「マーケティング」とは一言で言うと「売れる仕組み作り」です。 大昔、人はそれほどものが豊かではありませんでした。苦労して収穫した農産品や狩猟したものを、何らかの方法で取引きして取得し生活を成り立たせてきました。 ところが、文明が発達してくると、物が豊かになってきます。そうすると単純に、市場に並べただけでは売れなくなります。他にも同じようなものを売る人が現れたからです。 この時に、取引、つまり売り方を工夫しないと、意図したとおりには売れないということに気づくわけです。そこで「取引の方法を工夫する方法」という考え方が生まれます。 これが現在のマーケティングという言葉、考え方の源です。 ですので2000年前ぐらいから、マーケティングと言う言葉はなくとも人はみな「売れる仕組み作り」は考えていたということです。 ちなみに江戸時代には今でいうビジネス書(井原西鶴「日本永代蔵」)が存在してまして、マーケティグ的なことも語られていたようです。マーケティングの目的
マーケティングをわざわざ考えるのは面倒なことでもあります。マーケティングの目的とは何でしょうか。 ドラッカーという学者が「マーケティングの理想は、販売を不要にすること」と言っています。たぶんこれは当たっていて、しんどいセールス活動や赤字ぎりぎりの値引きをしなくとも顧客が喜んで買っていく、みたいな状況を創ることをいっているのでしょう。 放っておいても売れる、儲かるといった状態が継続していく仕組みを創るのことが、企業にとってのマーケティングの目的です。 そして忘れてはいけないのが長期、継続といったことです。長期間、円滑に売れ続けるには、やはりお客からの感謝や信頼がないと難しいし、企業側もそれなりの利益を安定して得ていく必要があります。 そうした意味では社会的にも健全なマーケィング活動が要求されるということですね。マーケティングの定義
ここまでで、ほぼマーケティングの意図していることはおわかりになったと思います。一応正確な定義を載せておきますね。アメリカ・マーケティング協会(2007年の最新バージョン) 「マーケティングとは、顧客、依頼主、パートナー、そして社会全体にとって価値のある提供物を、創造・伝達・提供・交換するための活動であり、一連の制度であり、そして、プロセスである」 (高橋氏訳)この定義は有名ですが、業界の人間はきっと誰も覚えてないと思いますので安心してください。 ポイントは「創造・伝達・提供・交換するための活動であり、一連の制度であり、そして、プロセス」というところで、とにかく「商品を企画する」「売ること」「情報を伝える」といった一連の全てが含まれるということです。 これはある意味、「企業の全ての活動」なんです。この広すぎる考え方が、世間一般の人にマーケティングをわかりづらくしているのだと思います。ですが、ここまでカバーしないとマーケティングは成り立ちません! このあたりをご理解いただけるといいのですが。 あとよくでてくるコトラーという人の「定義」もあります。こちらについては以下の記事に書いていますので見てください。
コトラーのマーケティング定義 そしてマーケティング4.0とは?
他にもいろんな定義がありますが、最初は上記で十分です。次にいきましょう。マーケティングって何をやる仕事? マーケティングの誤解を解く
以下の記事をご覧ください。 マーケティングの仕事|営業、調査、広告といった業務との違いは?マーケティングのプロセス
こちらについては、別の記事に詳細を書き別ページとしました。以下を御覧ください。 マーケティングの手法”STP”|セグメンテーション、ターゲティング、ポジショニング事例でわかる!マーケティングの4Pとは?(マーケティング・ミックス)