トヨタと大谷翔平選手に学ぶ目標達成の極意|目標達成シート(無料)ダウンロードできます!

今回は目標達成するために必要となる「目標達成の方法」についてトヨタから学ぶべきことを書きました。また目標設定に役立つ、大谷選手が使ったという「目標達成シート」も無料でダウンロードできるよう用意しました。 こちらのブログではビジネスにおいて重要なPDCAサイクルにおける「計画」や「段取り」の重要さを述べてきました。 例えばこちら↓

ビジネスパーソンに求められる「PDCAサイクル」の基礎知識

しかしながら、計画さえ立てればいいとわけでもありません。目標を立てても容易に達成できる場合と、なかなかできない場合があります。目標の難易度にも寄るかもしれませんが、何事でもコツコツと達成し続けられる人と、目標を立てても三日坊主で終わりがちの人がいるようにも思います。 その差はどこから生じるのでしょうか? 私が思うに、目標達成ができない原因は、「テーマの難易度」だけではなく、目標達成のアプローチのやり方、具体的にいうとその「方法の選び方」にも原因があるのではないかと思うようになりました。 目標達成にはマインドセットも大事ですが、似たようなマインドセットを持った人たちであっても、やはりどんな方法を選択するかで違いは出ると思われます。 例えば、メタボな人が元旦に「今年は5kgの体重を減らすぞ!」と目標設定したとして、今は数え切れないほどのダイエット方法から選択が可能です。運動主体にやる、食事主体にやる、日常習慣を調整するなど、実にいろいろありますね。 ダイエットでそれなりの成果を出している人は、よくきくと、それなりにうまくいったポイントがあります。一つはそれなりにやる気や、心構えがあったということ。そして方法についても、本人にとって結果的に適切な選択をしていたということです。 自分との相性もあるでしょうし、どの方法を採用するかで、ダイエットって成功の可否がほとんど決まるのではないでしょうか。実は私も糖質制限ダイエットで痛い目に合い痛感しました。 ダイエットに限らず、どうやら目標達成をうまくやっている人には、その方法に選び方に共通点があるようなんです。成功する人はダイエットも、営業力も、英単語を覚えることも、似たような考え方というか観点を持って方法を取捨選択し組み立てていることに気が付きました。 今回は、目標達成しやすい方法を選ぶためのヒントをお伝えしたいと思います。ではさっそく説明に入りましょう。

目標を達成するためには?

さて目標達成とはそもそも何でしょうか? わかりかったことではありますが、一応簡単に定義しておきます。
【目標達成】 ある事柄について、自分の理想と現状にギャップがあったとき、そのギャップを埋めること。ただし期間、費用、かける労力については一定の制限がある。
こんな感じでしょうか。 ダイエットを例にすると、理想は50Kgだが現状は70Kgであった場合、このギャップを埋めるのが目標達成という行為となります。そして、それを達成する方法について検討する場合、いくら効果が見込めても、その費用が1億円かかるとか、期間が50年かかるとか、トレーニングに毎日10時間費やすというような方法は採用不可ですね。 ですから、一定の制約にしばられつつ方法を探すことが必要となります。なおこの制約は、目標の中身によって変わることもありえますが、まあ一般的にはこのへんかなと思います。

目標達成方法 4つのタイプ

では次に、日常よくあるような目標達成の方法をタイプ別に分類してみました。スポーツとかダイエット、お稽古ごと、ビジネススキル、どれも存在すると思います。

目標達成方法? 根性論、精神論&大量行動で突き進む

あまり方法論は熟慮せずに、従来の手法を踏襲しながらひたすら「忍耐」「根性」「努力」「やる気」というキーワードを振りかざしながらやっていくタイプ。昔の中学高校の部活動がそうでした。

目標達成方法? コスパ第一、楽に安く早く!

コストパフォーマンスを最大にした方法を金科玉条としてやっていくタイプ。人は楽に安く結果を出したいという本質をみごとに捉えたアプローチ。「サルでもできる○○」「○○だけでできる」「苦労せずに~」がキーワード。

目標達成方法? システム、仕組みで勝負

一定の手間とお金をかければ、誰でもゴールまで連れて行くことを保証するタイプ。それなりのコストはかかるが、仕組みで何とかできるよう再現性があるもの。ダイエットでいえば「ライザップ」でしょうか。

目標達成方法? ポジティブな夢をひたすらイメージ

自己啓発や精神世界でよくあるパターン。臨場感豊かに空想、アファメーション、目標を書いて貼る、といったことをやって後は待つのみ。行動は気が向いた時に無理ない程度やる。人事を尽くさず天命を待つみたいな感じですね。 他にもあると思いますが、だいたい上記の変形かミックスだと思います。

目標を達成するために→5つの秘訣

次に、目標達成をうまく成功させるために必要なことは何か? その秘訣をリストップしてみます。その上で、私の結論を説明しますね。 また具体的なテーマを想定したほうがわかりやすいので、これ以降「ダイエット」を例に語っていきます。

目標達成の秘訣1 継続できること

それなりに価値のあることを達成するには、長期的に継続する必要性があることが多いです。 ダイエットは長期的に続けられないと意味ないですね! リバウンドということもあります。

目標達成の秘訣2 副作用・デメリットが小さいこと

選択した方法は安全である必要があります。特に健康に関連した目標はこれが必須です。 ダイエットは、食事・運動などを調整しますからその点、慎重さが必要です。

目標達成の秘訣3 再現性が高いこと

どんな方法も万人に効果があるわけではないでしょう。とはいえ一定の再現性は保証されていないと、そもそもやる気がでませんね。 ダイエットの場合は、特に個人差が大きいように思えます。

目標達成の秘訣? モチベーションが保てること

何と言っても取り組もうとする意欲、やる気がわかないと駄目です。いわゆる意志力をキープできないといけません。意志力についてはこちらを御覧ください。 →意志力(ウィルパワー)入門|意志力(Willpower)とは何か? ダイエットはこれが一般に重視されてます。食事・運動については何らかの努力が要求されるのが常ですね。

目標達成の秘訣4 方法と自分との相性がよいこと

科学的にどれほど確証が得られていても、やはり自分自身がその方法で「しっくり」くるかは判断の必要があります。少なくとも最初は「お試し」期間と思うぐらいでよいと思います。

目標達成の秘訣 お手本は世界最強の企業「トヨタ」だ!

では、私なりの結論を述べますね。さきほどまとめた4つの点をクリヤーしていそう人や企業を探してみました。 目標達成の方法論というのは、世界のあらゆる組織や団体で日々磨かれ進化しています。当たり前ですが、最も成功している組織や個人が、最も優れた「方法の選び方」をしているはずです。 だから、最もお金をかけてそうしたことを研究しているところを参考にすればよいわけです。すると軍隊を除けば企業ですね。世界でも最も優秀といわれる企業に、ここは学びたいと思います。日本を代表する企業「トヨタ自動車」です。 トヨタの経営を代表する手法は、すでに英語としても通用する「カイゼン」(改善)だと言われています。元々は工場での生産が対象でしたが、今はオフィスワークも含め経営全般に浸透しています。 それは一言で言うと

プロセスを組立て管理すること

だと言われています。 プロセスというのは、ものごとを行う過程のことです。例えば営業活動なら、
  1. 見込み客の候補がどこにいるかを探す
  2. ダイレクトメール、電話などでアポイントを取る
  3. 商談する
  4. 興味があるようなら見積書を出す
  5. 価格交渉
  6. 納品
といったプロセス(過程)を踏みます。この一つ一つをしっかりと漏れ無く把握し、目標達成に向けてマネジメントしていくということです。また、その場限りで適当に進めればいいということではありません。 トヨタがどのようにこのことに会社として取り組んでいるかが、わかるエピソードを紹介しましょう。
トヨタで新しく管理職になった人が上司に「これから一生懸命がんばります」と言ったところ、「お前の役目は頑張ることではない」と言われたという話がある。『そうではなく、みんなが頑張らなくてもできる仕組みを作ることだ』というわけだ。(出典:「図解 誰もができる社員になる トヨタのすごい習慣&仕事術」
私はこの文章を読んで目からウロコが落ちました。トヨタ生産方式についてはかなり勉強したんですが、真髄はこうしたことだったんですね。目標達成というものを、きちんとした「仕組み」として確立できるよう全社で取り組む、このことを念頭に置いて臨んでいるんです。だからトヨタはあれだけの結果を出しているんだとわかりました。 だから私もこの点を真似すれば、目標達成に関して大きな失敗はしないのではないかと思ったのです。 今までの人生を振り返ると、挫折した計画の何と多いことか。ダイエット、ジョギング、英会話、その他数え切れません。(~_~;) 結局、精神力のみに頼って「頑張ること」をエンジンとして突き進むと失敗するということなのでしょう。 トヨタのように、ゴールまでの「プロセス」を入念に調べ、成功できるプロセスを組立て、それを「頑張らず」に実行できる仕組みを作っておけばよかったのですね。 まあ、それは実際やるとなると大変なことですが…。でも「頑張らないでも達成できる”仕組み”がなければ、結局失敗するのですから、中途半端にやるなら止めておくほうが利口なのかもしれません。

もしもトヨタの「改善(カイゼン)」をダイエットに応用したら?

さて、トヨタで見つけた目標達成の真髄は、実際に日常のテーマでも応用できるのでしょうか? まずは自分自身の課題でもあるダイエットの世界ではどうだろうと思い、必至にいろいろと調べてみました。私はダイエットのド素人ではありますが、

「それには食事か運動のどちらかを、変えないと体重は減らない」

ぐらいは予想できます。では、頑張らずに、どちらかを変えられる方法はあるのか? するとあったんです。Yu Suzukiさんの推奨しているパレオダイエットです。本も出ておりテレビによく出演されていたメンタリストDaigo氏も評価されている方です。 ちなみにYu Suzukiさんの提唱する「パレオダイエット」は、原始人の生活に近づけた”食”や”運動”などを取り入れるダイエット法です。 私が気に入った点は「食べたいものを我慢する」のではなく「高カロリーのものを食べたいと思わなくなる」という状態にしていくダイエットだという点です。「ダイエット=制限」みたいな風潮は大きな矛盾をはらんでおり続かないと指摘されています。
そもそもパレオダイエットは、根性論とは明確に違うんですよ。「食べたいものを我慢する」という発想ではなく、「高カロリーのものを食べたいと思わなくなる」という状態にしていくのであって。 出典:ダイエットに根性論はいらない!――メンタリストDaiGoדパレオな男”
これって、まさしくトヨタのカイゼンと同じ発想だと感じたの私だけでしょうか? 私はダイエットについて門外漢なので、本当にYu Suzukiさんの紹介しているダイエット法が健康上問題なく再現性も高いのかは全くわかりません。しかしながら、理論としては、かなり高いレベルの完成度を備えたダイエット法だと感じました。 ダイエットというテーマでも、頑張らないアプローチというのは理論的に可能であるという、目標達成の考え方のよいお手本だと思います。 私が先に指摘したことも全てクリヤーしてます。 (1)継続できる →食事・運動・その他の生活などが仕組みとして続けていけるようになっている。 (2)副作用が無い、小さい →多数の肯定的な科学者の論文が存在する (3)効果に再現性がある →多数の肯定的な科学者の論文が存在する (4)モチベーションが保てる →ダイエットの最大の敵である「食欲」を理論的には制御できるはず。 (5)自分との相性 →これについては個別の判断。 ちょっと、ダイエット法の宣伝みたいになってしまいましたが、目標達成の方法の例として受け取っていただければと思います。

ここまでのまとめ

ではここで整理しておきましょう。目標を達成するにはダイエットに限らず、方法を選ぶには以下の点について検討が必要です。
  1. 目標達成までの道筋がきちんと整理されているか?
  2. 目標達成の道筋において最も精神力を必要とする部分はどこか
  3. それを乗り越えられるような工夫・対策がされているか?
  4. 自分が、その方法を採用して達成できそうか? 過去の事例は?
要はプロセスをよく吟味して、頑張らなくては乗り越えられらない点を解消させておくのがポイントだということです。 ちなみに、目標達成の方法を自分で考えなくてはいけない場合もあります。その時、どのようにプロセスを分析するかはこちらに載ってますので参考にしてください!

PDCA|計画(PLAN)のための「予想と分解」のテクニック

プロセスを明らかにしたあと、頑張らなくてもできる方法を考えてみるといいでしょう。

大谷翔平選手に学ぶ! 目標達成シートとは?

さて、ここまで目標達成方法の選び方について語ってきました。あとはあなたの達成したい目標を細かくプロセスを分解して、それを管理していくだけですが、実際それが面倒だし難しいですよね。 そうした時に便利なのが、プロセスを分解しやすく、かつ視覚的に見やすい「目標達成シート」というものです。これはプロ野球の大谷翔平選手が活用していることで有名になったものです。 マス目を埋めていくだけで、プロセスを2階層、8分解して、合計64個のプロセスを目に見えるようにしてくれるものです。

目標達成シートの具体的な作り方

具体的には、マス目の中央に「中心となる大目標」を書きます。そしてそれを実現するために必要な目標(小目標とします)を周囲の8マスに書きます。 次に、その小目標をそれぞれ、9マス(3×3)からなる周辺のマス目の中心に書きます。さらに小目標を達成するために必要な項目を周囲のマスに書いていきます。 以上の作業を行うことで、大目標を達成するために必要な行動が目に見える形で整理できるのです。是非参考してやってみてください。

目標達成テンプレートシート(EXCEL:xls形式)

参考文献を挙げておきます。

最後に

今回は、目標達成の最適な方法論の選び方のヒントを掲げました。 結局、ゴールまでのプロセスを完璧に分析し、頑張らずともやり通せるような仕組みを構築することが肝要ということです。 ある知人が言っていたことを思い出しました。 「過去数年、思い出す限り自分の立てた目標を思い出して、その達成結果を振り返ると、ほとんどが達成できていなかった。だから目標を立てること自体が無駄」だと。 確かにそれも一理ありますね。私なんか人生で立てた目標のうち、思い出すことすらできないものがほとんどなので、そういう意味ではそのとおりです。(ちなみに自分の周りでも、似た人は多かったです) 目標なぞを考える時間があったら、のんびりゴロ寝でもしていたほうが賢そうですね(笑)。 しかし、十分に検討された目標達成法があれば、ゴールまでいける可能性が高まることはわかっていただけたと思います。トヨタ自動車のように! ぜひ、これぞと思うことは一つ一つ、プロセスを組立て管理し「頑張らずに」継続していただければと思います。長文お読みいただきありがとうございました。

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