ブランド要素(エレメント)
ブランドは、昔はその名称こそがブランドそのものでした。ですが今は表現手段の発達により名称以外の有形・無形のものによってブランドは構成されるようになっています。そうした構成物の一つ一つをブランド要素(エレメント)といいます。英語では”Brand element”です。それぞれの要素を説明しましょう ブランド要素(エレメント)は、ブランド・アイデンティティを表現するための重要なパーツであり、これを抜きに著名なブランドを語ることはもはや不可能とも言えます。ブランド要素1 ネーム
ブランド名のことです。ブランド要素2 ロゴタイプ
ブランド名を独特の書体で書いたもの、デザインされている文字列です。例としてソニーのロゴタイプを挙げます。ブランド要素3 シンボルマーク
ブランドを視覚的に表現したものです。「マーク」あるいは「ブランドマーク」と呼ばれることも多いです。図形を使用することで、ブランドの印象が残りやすくなります。有名な例としてAppleのリンゴ、NIKEのスウォッシュマークなどがあります。例は東京都のシンボルであるいちょうの葉です。ブランド要素4 ロゴマーク
上記のロゴタイプとロゴマークを組み合わせて使用しているものをいいます。ナイキのロゴマークを紹介します。ブランド要素5 パッケージ
ブランドの商品をそのままの形では販売できないもの(飲食物が代表的)は必ずパッケージ(入れ物)に入れます。そうしたパッケージ自体がブランドらしさを表現します。 【例】 雪見大福、氷結、コカコーラブランド要素6 スローガン(標語)
ブランドのメッセージを、ブランド名とは別に「短い文章」で表現したものです 【例】 「永遠に未完成」(東京ディズニーシー)ブランド要素7 キャラクター
ブランドを実在もしくは架空の生物で現したものです。ブランド要素8 色彩(カラー)
ブランドを色で表現したもの。 【例】 マクドナルドの[赤]、コカ・コーラの[赤]、セブンイレブンの[オレンジ・赤・緑]ブランド要素9 ジングル
ブランドを音で表現したものものです。ブランド要素10 サウンドロゴ
ジングルのなかで、ブランド名自体も読み上げられているものです。英語で「Sound trademark」といいます。久光製薬の「ヒ・サ・ミ・ツ」などが有名です。ブランド要素の採用基準
また、ブランド要素には具体的にそれを採用するにあたって考慮すべき点があります。それを掲げておきます。- 記憶可能性:認識のしやすさ、覚えやすさ
- 意味性:意図するブランドのイメージの連想のしやすさ、信頼しやすさ
- 選考性:好ましさ、訴求力を備えているか
- 移動可能性:同じまたは他のカテゴリーにも導入しやすいか
- 適合可能性:時代やトレンドに適合させるための調整の余地があるか
- 防御可能性:法的に守れるか