キラーコンテンツの意味
まず「コンテンツ」とはどんな意味か?
コンテンツと言葉を最近良く聞くようになりました。コンテンツは「メディア」で伝達される中身である「文字」「音」「動画」などのことを言います。 次のようなものは全てコンテンツです。 ・DVDに入っている映画 ・テレビでみるドラマ ・ラジオで聞くニュース ・ネットのWEBページ ・スマホで聞く音楽 このへんは特に難しくもないですね。「キラーコンテンツ」とはどんな意味?
では、それに「キラー」がつくとどうなるのでしょうか? 辞書サイトの意味をみてみましょう。キラーコンテンツとは、あるサービスやコンピュータの機種を大きく普及させるきっかけとなる、特別に人気の高いサービスや情報のこと。例えば家庭用ビデオの普及にはアダルトビデオの存在が欠かせなかったといわれているが、この場合、アダルトビデオが家庭用ビデオのキラーコンテンツであったと言える。同様の概念に「キラーアプリケーション」「キラーソフト」などがある。 出典:キラーコンテンツとは|killer contents – 意味/定義/解説/説明 : IT用語辞典 ある分野において、集客する力のある魅力的な情報やソフトウエアなどのこと。例えば、テレビ放送における、スポーツの人気チームの試合放映など。 出典:キラーコンテンツ【killer contents】の意味 – goo国語辞書どちらも「非常に強力に人を惹きつける魅力のあるコンテンツ」という点は共通です。 辞書の説明では、例としてどちらもエンタテイメント的なコンテンツを掲げています。でも最近では、ビジネスの世界でも、徐々に「キラーコンテンツ」という言葉が使われるようになってきています。 一つはWebマーケティングの世界、そしてもう一つは、WEB上で配布・配信される有料の知識・情報といったものに対してです。 パターン1 WEBコンテンツ まず、Webマーケティングについてです。Webは、どれだけアクセスを集められるかが勝負です。通常ではなかなか無いような大量のアクセスを集められるWEBページの内容を「キラーコンテンツ」というようです。場合によっては、WEBからダウンロードできるファイルも含みます。PDF、動画、音声、場合によってはアプリやExcel、Wordのテンプレートなどです。 パターン2 有料の知識・情報 商品やサービスとして「サービス・情報」を売っている場合、顧客が競って欲しがるようなときも「キラーコンテンツ」というようです。ネット上で売っているビジネス系の情報(電子書籍、有料の動画、有料のPDF、DVD)などは、「キラーコンテンツ」ということばがあてはまります。ただ、今回は、ここまで含めるとまとまりがつきにくくなるので、これについては別の機会にあらためて解説します。 では、パターン1の「WEBコンテンツ」について、どんなものがキラーコンテンツとなるのでしょうか? まず考える上で大前提となるのが、閲覧者のニーズを理解することですね。利用者が「何を求めているのか」「何を読みたいのか」を知ることがマーケティングで最も重要です。利用者のニーズをより正確に把握できるほど、キラーコンテンツとなる確率は高くなります。 (このマインドセットは忘れないようにしてください) それでは具体的にどんなニーズがあるのかを考えてみましょう。ニーズに応えたものが、キラーコンテンツとなる資格を持つと ものがキラーコンテンツになるか紹介しましょう! 一口にビジネス向けといっても、中身は多様です。さすがに全てに共通してというのは難しいです。ですので、大きくBtoCとBtoBに分けて、説明しましょう。 まず、最も注目すべき違いは、情報入手のしやすさです。 専門用語で「情報の非対称性」といいます。取引される商品・サービスに関する情報が、売り手と買い手の間で格差が生じる可能性があることをいいます。中古車の購入のときなどに、不安を覚えることがありますが、それは販売業者が、修理歴などを隠しているのではないかと考えてしまうからですね。これは「情報の非対称性」があるからです。 次は、購入ミスに関するリスクの大きさです。選択を間違った場合に被る被害の大きさでも情報へのニーズは異なります。シャンプーと戸建て住宅の購入は全くリスクが違いますよね。 BtoC 一般消費者が購入する商品・サービス 商品やサービスは、多くの人に日常的に理解されている。使用機会も一般には多く情報の入手もしやすい。購入選択ミスのリスクは大きいものから小さいものまでさまざま。 BtoB 企業向けに提供する商品・サービス 商品やサービスは、ごく一部でしか知られていないものが多く、情報の入手は一般的に難かしい。購入選択ミスのリスクは大きい場合が多い。 WEBサイトのコンテンツは、情報そのものです。WEBコンテンツに対するニーズもBtoCとBtoBでは異なってくるのは当然です。ただし商品によっては、 どちらに入れるべきか微妙なものもあります。そうしたものは、両方の要素を検討したほうがいいので注意してください。 では、以上の基本を念頭に置いた上で、BtoB、BtoCのそれぞれについて、説明していきましょう。
BtoB向けブログ記事のキラーコンテンツ化
BtoBでの顧客の情報ニーズとは?
最初はBtoBです。BtoBの取引について、まず顧客はどんな情報ニーズを持っているかを考えてみましょう。 まずBtoBでは、仕入れる上で、品質や価格を大変シビアに検討します。なんとなくセールスマンの感じがよかったから買ってしまったなんてことは、おこりません。ヘタすると、企業の存亡に関わる事態にもなりかねないからです。 そのことを考えると、ニーズとしては、以下のことが求められると予想されます。 ・商品・サービスについての豊富な情報(価格、仕様、耐久性など) ・商品・サービスの、納期、カスタマイズやアフターサービス対応 ・企業の顧客に対する姿勢、責任感、長期的な関係を築けるか ・危機管理の姿勢 上記のことを突き詰めると、実は自動的に求められるコンテンツは、決まってきてしまいます。それは、商品・サービスの「使用事例」です。他にも無くはないですが、これを外したら意味がないんです。事例ほど、上記の4つのニーズを証明するものは無いからです。 コンテンツの名称としては、「納入事例」「実績紹介」「導入事例」「ケーススタディ」「お客さまの声」「お客様インタビュー」などがあります。中身も文章のもの、動画のもの、マンガになったものといろいろ考えられますね。また、顧客についても、アンケートの回答を、箇条書きで載せたものから、インタビューして撮影し動画まで載せたものまでいろいろあります。 最も効果が高いのは、購入した顧客自身が登場していて、語ったり、使用したりしている、ストーリー化したコンテンツです。「お客様インタビュー」といわれるものですね。これに勝るものはありません。 また企業が、あらたに取引を始めるときには、様々な紆余曲折を経て導入まで至るのが普通です。特に導入企業で決定までの道のりは平坦ではなく、そこにはストーリーともいうものが生まれます。ストーリーとしての情報は、人にとってわかりやすく、かつ印象的なコンテンツとなります。 事例を見てもらい「安心感」を持ってもらいつつ、業務が理想に近づくこともイメージさせられます。また、「お客様インタビュー」に応じるということは、導入後のアフターフォローもうまくいっているという証明にもなるのです。BtoBでのキラーコンテンツ事例
では事例のコンテンツを紹介しましょう。(出典:https://biz.teachme.jp/casestudy/hoshino/)
動画マニュアルシステムを販売している株式会社スタディストが、納入先の星野リゾートからの「お客様インタビュー」を実現しています。Youtube動画という最も効果の高いメディアで掲載しており、まさにキラーコンテンツです。 またこうした事例のコンテンツは、その文章中に、販売企業、顧客企業双方の業界の専門用語が自然と多く含まれるようになるので、検索エンジンからの訪問も大いに期待できますね。(ですので文章は省略してはいけません!) しかし注意があります。ページを見るのが見込み客が中心であるとはいえ、閲覧者の全てが商品・サービスに関する難しい専門用語を完全に理解できるわけではありません。 取引していても資材、経理、法務といった部署の方である可能性もあります。ですのでコンテンツの理想形は、プロ同士でしかわからないような内容と合わせ、素人でも少しは理解できるような噛み砕いた概要的な内容のコンテンツも載せておくことだといえるでしょう。。