ROIとは? |広告とマーケティングで使われる代表的指標




こんにちは、コンサルタントの中田です。今回はマーケティングや広告の世界で使われるROIという指標について取り上げます。

ROI(読み:アールオーアイ)は企業の財務分析で使われている用語でして「投資収益率」という意味ですが、マーケティングや広告の業界では意味が異なります。私も最初は「あれっ」と思い混乱しました。意味するものが「投資」収益率でなくて「費用」収益率だったんです。

難しいことは一切ありません。広告、特にネットの広告に必須のROIについて、使い方と例を交えながら説明しますね。それではさっそく始めましょう。,

ROIとは何か

ROIの意味

ROIとは”Return on investment“の頭文字を取った略語です。

それで、ここからが大切です。意味は二つあります。会計用語とマーケティング・広告用語とでは中身が違います。順番にいきましょう。

財務分析用語のROI 算出方法(計算式)

会計用語として使われる場合は、「投資」つまり「投入した資本」に対して得られた「利益」の割合を測る指標です。つまり事業の収益力です。計算式としては下記になります。のことを指します。

財務分析に使うROIの計算式

ROI=利益÷資本✕100(単位:%)

・利益の部分には、「経常利益」「営業利益」「当期純利益」のいずれかを使用します。
・資本には、「平均総資産」を当てはめます。
・ROIは「パーセント」が単位となります。

ちなみに投資というのは、長期的にみて企業の役に立つことにお金を使うことです。工場を作るとかがそうです。文房具の購入や人件費は、投資とはいいません。

実際に会計で使う指標は以下のようになります。詳細は経営分析や会計学の本を御覧ください。

  • 総資産経常利益率=経常利益÷平均総資産✕100(単位:%)
  • 総資産営業利益率=営業利益÷平均総資産✕100(単位:%)
  • 総資産当期純利益率=当期純利益÷平均総資産✕100(単位:%)

出典は以下

マーケティング・広告でのROI 意味と算出方法(計算式)

マーケティング・広告の業界で使われるROIは、ちょっと違います。投資ではないんです。

そもそもマーケティングや広告の世界で出ていくお金は多くの場合、投資とはみなされません。経費(費用)なんです。

ですので、マーケティング・広告の業界で使う「ROI」は基本的にはかかった「費用」に対して得られた「利益」の割合を測る指標だと思って結構です。ですので…

ROI→費用対効果

とう捉え方でよいと思います。実際に経理処理も広告費、販促費というのは「経費」扱いですので私はこのように解釈しました。

投資というのは長期的に役立つ資産を購入する時に使います。広告でのROIは、多くがネット広告で短期的な売上の効率を観てますから、このほうが私は妥当かと思ってます。

まあ、この記事は会計の解説記事ではないので、解釈はこのへんにして進めましょう。

ただし広告の効果には「長期的な投資としての意味合いもある」という意見もあります。興味のある方は以下のサイトをご覧になるとスッキリすると思います。
費用対効果と投資対効果の違い 

広告/マーケティグ業界でのROIの計算式は下記になります。

ROI=利益÷費用✕100(単位:%)

・「利益」とは、売上から売上原価と費用を差し引いた金額です。
・「費用」とは、広告費や販売促進費、その他かかった経費の合計額です。
・「パーセント」が単位となります。

 

例えば、仕入れ原価70万円の商品があり、売上が100万円だったとします。粗利額は30万です。このとき広告費を10万円かけたとします。すると以下のように利益と費用は計算できます。

利益:100万円-70万円-10万円=20万円

費用:10万円(ここでは広告費のみ)

利益を費用で割ると

ROI: 10万円÷80万円✕100=200(%)
以上の通りROIは200%となります。

難しくないですよね? これは1円の広告費で2円の利益が出たという意味です。

ROIの数値が高いほど、効率のよいお金の使い方を行なったということになります。また

ROIが100% → 収支がプラスマイナスでゼロ

ROIが100%未満 → 赤字

ということになります。

ROIはなぜ使われだしたのか?

広告業界で、以前(20年以上前)はROIなどという指標は全くといっていいぐらい使ってませんでした。使われだしたのは最近です。

確かに広告が、利益に対してどれくらい貢献しているのかということを探ろうという考え方は昔からありました。「売上反応モデル」というものがそれでして、いろいろと試行錯誤されてました。

最終的には、過去からの広告の蓄積された効果まで入れて計算する「パルダモデル」なんでのも開発されたんですが、結局使われてません。

だって利益という結果を得るまでには、広告以外にもさまざまな要因があります。ひょっとしたら営業マンの愛想の良さとか、店舗での値引きの効果だとかも関係するため、広告費だけにフォーカスしても意味がなかったからです。

ところが、インターネットの普及で革命が起きました。ネットの世界だけで商売が完結するようになったからです。

オンライン・ショップは、広告以外に売れる要因は考えられないので、純粋に広告(もちろんネット上の広告です)の効果だけで商品が売れると思っていいわけです。

そうなると、非常にシンプルな形で広告の成果が計算できます。それがROIなのです。ですのでROIが通用するのは、ネット広告の世界だけだということを忘れてはいけないと思います。リアルの世界でテレビ広告や雑誌、交通広告の費用対効果をROIで行おうとしたら、無理すぎますから。

ROIが通用するのはオンラインショップだけ

このことは覚えておきましょう。

ROIをよくするには?

ROIをよくするにはどうしたらよいでしょうか?

方法は3つあります。

  1. 商品の仕入れ額を安くする
  2. 広告費を安くする
  3. コンバージョン率を高める

①は説明するまでもないですね。

②については、日頃からよりよい広告手段をリサーチしておくことです。また常に複数の手段を使うことが重要です。1つは勉強の意味もありますが、もう一つはリスク分散です。1つの広告に頼るほど怖いことはありません。広告経由のみで売り上げている場合は必ず2つ以上の経路で広告を出稿しましょう。

③について説明します。簡単にいうと、商品説明の充実ということです!
コンバージョン率というのは、ページを訪れた人のうちどれくらいの人が成約したかを表す指標です。

コンバージョン率 : 成約数÷アクセス数×100

ネット広告をクリックした際に表示されるWEBページを「ランディングページ」といいます。略してLPといいます。お客さんは「ランディングページ」の商品説明を見て購買してくれるので、そのページの文章を読んで買う「成約」の割合を高くすることが最も大事なわけですね。どんなに広告を打っても、コンバージョン率が低いとROIは向上しません。ですのでこの部分もしっかりと見ていきましょう!

補足ですが、一件の成約を取るためにかかった費用のことを「CPA(Cost Per Action)」といいます。一回のコンバージョンの獲得単価を表します。ROIといっしょにぜひ覚えてくださいね。

おすすめの本

まとめ

今回はおもにネット使われるROIの意味と使い方について解説しました。

ROIとは「費用対効果」の割合だということを認識できればOKです!

ネット広告の世界では取り上げたROI、CPA(Cost Per Action)と合わせて ROAS(Return On Advertising Spend)も使います。時間があったら調べてみてください。

また最近は、SNSや他者のブログ記事の影響も大きいので、それも広告効果の考慮に入れるべきだという議論もあります。時間があればそうしたことも研究するとよいでしょう。そのうち記事で取り上げたいと思います。