こんにちは。今回はノウハウ提供型のブログ記事を書く場合のポイントを解説します。
せっかくブログの記事を書くなら、本当に役に立つと読者に喜んでもらいたいものです。読んだ方から、ためになった、参考になる、ブックマークしました、というような言葉をいただくと実に嬉しいものです。これは経験したものでないとわかりません。
私自身もWEBサイトを通じて読者の方と知り合い、直接会って交流することもありました。会えてホントによかったな、と思うことが多く、ネットのある時代でよかったと思っています。
では、読者としっかり繋がれるブログの記事はどうしたら書けるでしょうか? どこを工夫したらよいのでしょうか?
以前、私は書籍の企画を行い、eラーニング教材の作成にも携わっておりました。今回は、その経験を活かしノウハウ提供型の記事作成に役立ちそうなことを述べたいと思います。では説明を始めましょう。
ブログ記事で押さえておくべき書き方の基本
ブログ記事を書く場合、まず押させておくべき基本事項があります。ブログ記事にはノウハウ提供以外にもいろいろ書く内容はありますが、共通して配慮しておくべきことがあるので、まずそれを最初にご説明しておきます。
一次情報を中心にする
一次情報というのは、自らが体験したことについての情報です。二次情報は人からの伝聞、書籍やネットから得た情報です。二次情報は世の中にもネット上でもすでにたくさんの情報があふれています。自分が体験したことをメインに書くことが基本です。なお、自分の体験を二次情報(本や他のブログ)で補足するのはありです。
自分の感情が動いたことをテーマにする
人を感動させるには、自分が熱く語れること、得意なこと、本心ですごいと思ったこと、ほんとに好きなことなどを書きましょう。こうした事は文章の上手い下手に関係なく心を揺さぶります。例えば、稚拙な小学生の作文も大人を大いに感動させることがありますよね。
熱量を持っている記事、勢いがほとばしっている記事、そのような記事を書くことにつながります。
ターゲットを細かく設定する
どんな読者を想定しているのかは、少なくとも記事を書くあなたは、はっきりとわかっている必要があります。できれば、なるべく具体的に理想の読者を1人設定して書くことをおすすめします。親友とかでもいいですね。
形式と論理を整える(わかりやすく書く)
これはまあ当たり前のことですが、文章はわかりやすく書きましょう。よく言われるのが中学生でもわかる文章を書こう、です。
見出しや画像、図表は、メリハリがつけられるので、こまめに入れましょう。
また、専門用語については積極的に使用してよいと思いますが、最初に使用するときには知識がない人もわかるよう、解説付きで使用すると良いと思います。
さすがに全ての語彙を中学生でもわかるレベルで書いてしまうと、?SEO的に専門性がない記事だと誤認される可能性もあるからです。
ノウハウ提供型記事でこだわるべき点
次にノウハウ提供型記事で大事な点について説明します。読者はこうした記事について、次の2点を評価の基準とすることが経験的にわかっております。
まずもっとも大切なのはノウハウの「再現性」です。記事を読んでやってみたが10人に1人しかうまくいかなかったら、その記事はアウトです。
そして、できれば書かれているとよいのがノウハウによって実現される「未来の情景」です。ではその中身を説明しましょう。
再現性
再現性と言うのは、ノウハウ提供型の記事において最も重要なことです。料理のレシピで、掲載されているような料理と味が再現されない場合、読者は怒りますよね。
料理ぐらいであれば、失敗しても材料代と半日程度の時間の損失で済みますが、これが実現にかなりの日数を要するようなテーマであれば、読者も再現性についてはかなりシビアに検討します。それが健康、仕事、お金、人間関係といった当人にとって大事な分野であればなおさらです。
ですので、ノウハウ提供型の記事においては、この再現性にこだわって書くといいと思います。
未来の情景
未来の情景とは、ノウハウを得て行動した結果、未来に訪れるであろう「感情」つきの「景色」です。
この理想の未来の情景については、再現性より重要度は低いのですが、抜かすことはできません。提供されるノウハウが、困難そうで時間やお金が、たくさん必要になるようなものについては、人はリアルな成功イメージが持てないとやる気が起きないからです。
例えば、ビジネス書では、最初の一章を使い「ノウハウを実行すればこんな未来が待ってますよ」という感じの理想像を丁寧に書いています。よくあるパターンが最初はだめな私がこうなりましたというものですね。
本来はノウハウだけ書いてあれば済む話なのですが、実現できた時の様子がリアルに伝わる方が結果的には読者さんがアクションを起こしやすいので、出版社の編集サイドは必ず入れるようにさせているようです(文字数を稼ぐ意味もありますが)。
ですので、ブログの記事でも、何らかの形で最初に書いておくといいでしょう。
ノウハウ提供型ブログ記事 書き方実践ポイント
ノウハウ提供型記事でこだわるべき点を理解してもらえたと思いますので、実際に記事を書く時のポイントを説明していきたいと思います。
ターゲットのレベルを明示する
提供するノウハウ記事が、どんなタイプや経験、レベルの人に有効なのかをあらかじめ提示しましょう。本来は想定外なのに、読者が勘違いして実践したらお互いに不幸です。
例えばダイエットですが、今までいろんなダイエット方法に挑戦したが、全て失敗してきた人なのか、それともある程度そこそこの結果が出ていて、より効果の高い方法を知りたい人なのか、もしくは初めて挑戦する人なのかで、ノウハウの提示方法、表現方法が変わってくると思います。
また、これは読者を惹き付ける意味でも大事なことです。
例えば以下のふたつの見出しだったら、どっちが惹かれるでしょうか?
- 「脂肪が減らせる◯◯式ダイエット」
- 「30代後半でお腹がぽっこりできてきた運動嫌いな人でもOKな◯◯式ダイエット」
たぶん2のほうが読者を惹き付けられると思います。
筆者の立場を明確にする
これも見落としがちなところです。ブログの場合、プロフィール欄には、ご自分の詳細な経歴などが書かれていると思います。が、検索サイト経由で訪れた人は、?いちいちプロフィールを見ないで記事の中身を評価します。
ですので、提供記事中に最低限必要な経歴情報は書いておいた方がいいと思います。ダイエットであれば、どのようなアプローチで、どのような人たちを、どのように改善させてきたのか、そして専門家としての自分の基盤はどこにあるのか、といったようなことを冒頭に書いておいたら違うと思います。その文言が信頼できる内容であれば、読者も信頼を持って記事を読み進めてくれるからです。
順番・優先順位を説明する
ノウハウ記事の書き方としてよくあるのが、ノウハウ、単に羅列しただけのものです。例えば
「お金持ちになるための7つの人生のゴールデンルール」
「上司を操る禁断の7つの心理法則」
「苦労せずぴったりの異性を引き寄せる7つの魅力倍増法」
といったものです。
これはこれで良いのですが、再現性を重視するならば、イマイチです。相手はそのことができていないからそのノウハウを読むわけです。仮にノウハウが真実だとして、実施する時には、順番があるでしょう。順番を考慮しステップ方式で、書いてあげると親切です。
もしも同時に実施できる内容でも、どこに重点をおくかという優先順位、重み付けは必ずあるはずです。なかには、1番目のノウハウがある程度できていないと2番目以降は結果が出ないということもありえます。
以上のようなことに配慮した上で記事を考えましょう。
(後日にメールマガジンの登録や商品の販売につなげたいので、あえてそうしないということなら有りです)
どの様にやるのか詳細を説明する
これは「How」の詳細を教えてあげようということです。記事を書くマンパワーがなく書けないなら別ですが、今の時代、意図的に隠す事は不要です。可能な限りオープンにしていく方が読者の共感を得られます。
日本では昔から、「技は見て盗め」といったようなノウハウの本質は言葉では伝えられないので、教わる側が主体的に感じていくものだいう風潮がありました。しかし、ノウハウの多くはそういうものではありません。適切な表現力さえあればほとんどが伝えられるのです。
失敗せずに行えるよう、方法は細かく書きましょう。
指示する行動について「なぜやるのか」を説明する
大事なのに軽視されていることの一つです。ノウハウとして、これをやった方が良い、あれをやったほうがいいと書くことがあっても、その理由や背景が説明されてないものが時々あります。
それは、その時に限っては別に良いのですが、長期的に見ると、読者の成長の妨げになります。
ちょっと環境が変わった時に、ちょっとした応用ができるかどうかは、その本質的な理由がわかっていないとできないからなんです。
例えば、料理です。料理って知っておくべき本質がたくさんあるんですが、きちんと書いてる料理本は少ないんですね。
一番よい例が塩分の量です。どの料理を作るにも塩分の量は非常に大切なのですが、塩の量は「どんな料理でも総量の0.8~1%がベスト」という法則があります。これを知るまで私は料理ごとに基準が存在していると思ってました。
ひょっとしたら知らなかったのは私だけかもしれませんが、少なくとも初心者向けの料理本には、このことを書いておいてあげたほうが親切だと思います。
このセオリーを知ったことで、どんな料理だろうと、塩の量を的確に投入できるようになりました。醤油、味噌、ソースを使う場合も塩分含有量を知っていればすぐに解決です。もちろん一発で決まることはできないですが、おそるおそる塩を足していくのに比べると手間的には雲泥の差ですね。ちなみに私がこのことを知ることができたのは水島弘史シェフの料理本のおかげです。
料理本を例にしましたが、どんなノウハウであれ、一つ一つのノウハウの理由や背景は可能な限りかくようにしましょう。
モチベーションをアップさせるネタも入れておく
ノウハウを知っただけだけでは読者は実行しません
ノウハウ提供型の記事には「未来の情景」が必要だということを前半で書きました。ノウハウ、方法論はどんなにいいものでもしょせん単なる知識でしかありません。人は、ためになる知識を得ただけで、素直に実行はできないものです。
ご自身を振り返ってみてください。これまでの人生で、知識としてやったほうが得なことはわかっていたけれど、やれなかったということは山ほどあるはずです。
人間は、教えただけで、読者が素直に実行してくれるということは、ほぼ無いのです。それがどんなに高尚で素晴らしく、本人のためになることであっても同じです。
英語を勉強したほうがよいことは、小学生でも高学年になれば、たぶん理解できてます。しかし現実世界をみるとこうした現状です(私も実行できてないほうに含まれます)。
知識を簡単に実行できるノウハウでさえ、抵抗するものです。例えばスマホ料金のノウハウです。
スマホ代を4人家族で3万円前後払っているご家庭はたくさんあります。「格安フリーSIM 」にすれば2割程度のスマホ代になるというノウハウが既に公知の事実としてありますが、実行していない人のほうが多いですよね。
ましては面倒そうで日々の努力が発生するダイエット、仕事の新しいスキル、語学の勉強などは非常に抵抗があります。そうした中で、読者に望む理想を実現させるためには、ノウハウという知識を提示するだけではダメで、何らかの工夫をして、やる気を持ってもらう必要があります。
何事でも新しい知識をインプットしたら、実際にやってみて、その結果もきちんとフィードバックし評価するということをやっていかないと、それなりの成果は出せません。
目の前に相手がいれば、説得して頑張れるように促せますが、ブログの読者にはそれはできません。では実際どうしたらよいでしょうか? 以下に具体的な例を書いておきますので参考にしてください。
モチベーションをアップさせる6つの例(ネタ)
実は、売れてるビジネス書には、これから説明するモチベーションをアップさせるネタは必ずうまく仕込まれてます。機会があれば、ぜひこのことを意識して読んでみてください。
およそ6つほどの方法がありますので掲げておきます。
例として「英語の勉強」をテーマとしたブログでノウハウ記事を書くなら、どんな文言を入れるかを、書いてみました。参考になれば幸いです。
(1)実行しなかった場合の危機感をあおる。
「今、英語を学ばずにいて、この先どうでしょうか? 外資系でなくとも会議で英語を使う会社が増えています。」
(2)素晴らしい未来を語る
「あなただけが外人に道案内できたりしたら羨望の眼差しが注がれますよ」
「素敵な海外の異性と親しくなれます」
「国際舞台で颯爽と活躍しているあなたを思い浮かべてみてください」
(3)スキル習得の過程で得することを掲げる
「この発音をしっかり身に付けておくと、リスニングもぐんと楽になります」
「この文法分野を面倒でもしっかり理解しておくと、英字新聞を読む時・・・」
(4)読者に似た人でも、努力すれば実現できている証拠を見せる
「実はかくいう私も最初は英語が全くできず、高校時代はクラスでビリでした。ですが、あることがきっかけで勉強に真面目に取り組んだら、なんと・・・」
(5)最初は大変で、誰もがスタートに時間がかかったり挫折したりしていること示す。
「安心してください。私の教えている70%の人が、最初はここでつまずき悩みますが、そのうち、できるようになります。私もそうでした。ですので、気にせず、ちゃんと進んでいるんだと思って・・・」
(6)徹底して読者を肯定しておく。
「・・・このように書きましたが、最初から完璧にこなせる人はほんの一握り。このブログ記事を読んでいること自体が、あなたにとって偉大な一歩なんです。ですから・・・」
いかがでしょうか。なお一番よいネタは体験談です。(1)~(5)の実例として、体験談という「真実の証拠」を持ってくるのが最強です(本人でも顧客でもOK)。ぜひ試してみてくださいね。
再現性アップに絶対必要なのに、他人が見逃していることを書く!
今回の記事では、ここが最も言いたい点です。前半の方で再現性こそがノウハウ提供型記事の本質であると書きました。そしてそれを実現するためのポイントを?から?まで書きました。
もしもブログがビジネスを目的としていた場合、当然ですが、競合者よりも、より良い記事を提供するべきです。そこで、読者から最も喜ばれるのが、他には載っていないけれども、再現性が確実に上がるコツやヒントです。これがあれば確実にキラーコンテンツとなります。
それが分かれば苦労しないよと思われるかもしれませんが、意外にプロがあたりまえにやってることのなかに、読者がありがたがるノウハウが隠されていることがあります。
それでは、 例をあげましょう。
また料理の話で恐縮ですが、本当に美味しい料理を作ろうとしたら、 1番大切な点は何だと思いますか? 秘伝のレシピでしょうか?
いいえ、違います。それは素材です。私の知る限り、一流の料理人は食材選びに最も力を注いでいます。NHKプロフェッショナルの流儀に最近出ていたフレンチシェフ・浜田統之さん、中国料理人・古田等さん、日本料理人・奥田透さんらは、よい食材を求めて大変な苦労をされてました。
私ごとで恐縮ですが、私はカレーを市販ルーを使わずに作ります(たまにですが)。カレーについても旨さの秘訣はやはり食材なんです。先日、都内の超人気カレー店に10回以上通い、やっとオーナーと親しくなれました。
おいしさの秘密を直接聞いたのですが、やはり「食材」最優先でした。カレー粉は直接インドの市場に直接出向いていつも買い付け、使用している野菜は地産地消でないと美味しくないので、オーナーが畑を持ち作らせていたのです。
ちょっと余談でしたが、それくらい食材というのは料理において重要なんです。ところが、私の知る限り、料理本やネット上のレシピで食材の選び方について触れているものは無いんです。有名人の著書の中で以下のものだけでした。
著者の村上氏は帝国ホテルの料理長です。日本にフランス料理を普及させた、伝説的なシェフです。この方が一般の主婦向けに書いたのがこの『ニッポン人の西洋料理』という本です。
村上氏はきちんと食材にも言及しており、例えばコロッケを作る場合の心得として、
- 水分の少ないじゃがいも(新じゃがを避ける)
- 脂肪が15%くらい混じる肉を使用する
- 精製塩でなく自然塩を使用する
といったことを書かれています。
料理家にとってはどれも常識なのだと思います。ですが素人にとっては、非常に貴重な情報です。こうしたことを理解し、きちんど書き残された村上シェフはやはり偉大な方だったと思うのです。
※印税で稼いでいるのに味の再現性が全くない自称料理研究家さん達にぜひ見習って欲しいものですネ!!
話しがそれすみません。このような感じで、たぶんどの業界にもこうしたことって、絶対あると思うんです。プロにとっては常識だけれども、素人にとっては貴重な「ノウハウ」です。それに気づいて書けたら画期的だと思います。難しいですけどね・・・。
まとめ
今回の記事では、ノウハウ提供型のブログ記事の書き方のポイントを説明させていただきました。
まず最初に、内容に関係なくブログ記事で押さえておくべき書き方の基本4点。
〇一次情報を中心にする
〇自分の感情が動いたことをテーマにする
〇ターゲットを細かく設定する
〇形式と論理を整える(わかりやすく書く)
次にノウハウ提供型記事でこだわるべき二つの点
〇再現性
〇未来の情景
そして書き方実践ポイントを7つです。
〇ターゲットのレベルを明示する
〇自分の立場を明確にする
〇順番・優先順位を説明する
〇どの様にやるのか詳細を説明する
〇指示する行動について「なぜやるのか」を説明する
〇心構えとモチベーションをアップさせるネタを入れておく
〇再現性アップに絶対必要なのに、他人が見逃していることを書く!
この記事もノウハウ提供型なので、自分で書きつつ、以上が守られているか不安でもあります(笑)。ですが実践ポイントの???は、一般に見逃されている点ですから、ぜひあなたがノウハウ提供型記事を書く場合は参考にしてくださいね。