ジャベリンボードとPSF

商品開発や商品企画において、本当にその商品に対するニーズがあるかどうかを予測することが成否の鍵を握っています。しかしながら、それを精度よく確認することは困難だと考えられてきました。
ですが、重厚長大産業と呼ばれる既存の工業的な製品は別として、サービス、特にIT関連の商品については、事前に検証することが可能になってきています。

これはアメリカ西海岸に本拠を置くITスタートアップ企業が安価かつ短期間で可能な検証方法を開発してきた手法で、グロースハックとかリーンスタートアップといわれるものです。独自のフレームワークを使った、マーケティングリサーチだと思ってください。

これが結構使えるものでして、問題解決の手法と経営学の手法を組み合わせて、とても分かり易く使いやすいものとなっています。

出典:グロースハックにおいて最も重要なアクティベーション完全マニュアル

今までも、大成功を納めた画期的な商品はありましたが、偶然だったりまたは天才的だから開発に成功できたと思われてきました。ですが、その思考(試行)プロセスはわからなかったのですが、ようやくそれが誰でも取り組めるよう、フレームワークという道具で見える化されたのです(拍手)。

3Cとか5フォース、4Pなどと同様に今後は常識となっていくはずです。簡単に言うと以下のことを明確にし、それらを実際の見込み客に質問し検証するというものです。

  1. 顧客像
  2. 顧客の解決したい課題
  3. 企業の提供する解決法
  4. 顧客が解決法を購入する前提
  5. 前提が正しいことを検証する方法と、達成基準(前提が複数ある場合は対象を絞る)

これは面白いことに問題解決に有効だと科学的にも証明されているWoopと同じ視点です。WOOPは、ガブリエル・エッティンゲンが考案したもので、以下の4つのステップの頭文字から取ったものです。

1.願望(Wish)
2.成果(Outcome)
3.障害(Obstacle)
4.計画(Plan)

目標達成は、目標を掲げるだけでは駄目で、最大の障害を見越し、それを克服することを計画の中にあらかじめ入れておくというものです。何となく発想が似ていますよね。