SWOT分析とは? やり方を丁寧に解説: 例文付きパワポのテンプレート

フレームワーク

SWOT分析及びクロスSWOT分析の正しい使い方を、事例を使って説明します。SWOT分析の例文付きテンプレートも無料でダウンロードができます(パワーポイント形式とPDF形式)。 SWOT分析という言葉は知られていますが、正しい使い方を知っている人は少ないようです。ぜひここで正しい使い方を学んでいただければとい思います。 また他の分野についてのSWOT分析は以下のページを御覧ください。

SWOT分析とは、内部環境(=自社)と自社を取り巻く外部環境について、4項目に分けてチェックしていくというものです。

  1. 強み (Strengths)
  2. 弱み (Weaknesses)
  3. 機会 (Opportunities)
  4. 脅威 (Threats)

SWOT分析は経営の世界で最も普及しているツールの一つです。経営に携わる7割のビジネスパーソンが使っています。

しかしながら、私の身近を見てみると、ここに書いたことを全て理解した上で使えている人は2割ぐらいしかいないようです。多くの方が間違って使っていそうで不安を感じます。

そもそも大学の経営学部で経営戦略の授業を履修しなければ、正しいSWOT分析は誰も教えてくれませんからね。しかもテンプレートがあれば表面的には真似できるから余計、正しい方法を知ろうとしないんです。

一番多い勘違いは、現状について何も考えずに、いきなりSWOT分析をやってもよいと思っている点です。これは100%失敗します。

SWOT分析は、「分析」という名称はついていますが、あくまでも思考整理の道具であって、良くも悪くもそこまでの道具です。 会社の現状について、あなたが知覚している以上のものは、自動的には出てきません

期待してよいのは、きちんと考えている人には、アイデアが整理されて視えてくるといったこと。 またSWOTのマトリックスを作って「安心」している人もダメです。クロス分析といわれるさらに深いレベルの分析までやらないと意味がありません。 ではさっそく説明を始めましょう。

SWOT分析の生まれた背景

SWOT分析は、アルバート・ハンフリーが発案し、ハーバードビジネススクールのアンドルーズが改良し完成させたフレームワーク(考えるための枠組み)です。企業での利用率は70%を超えるという、経営学用語のなかでは、PDCAサイクルや、マーケティングの4Pと並びヒットしたことばの一つです。

ちなみに使用された始めた時期ですが、1965年には、教科書に載りハーバードビジネススクールのビジネスポリシー(企業トップのポリシーいった意味)コースで教えられてたそうです。 (出典は以下)

SWOT分析の意味とは?(定義)

SWOT分析(SWOT analysis)は、事業の現状整理、分析、マーケティングの意思決定を支援するためのフレームワークです。 SWOTは、事業や企業の外部環境と内部環境について、強み (Strengths)、弱み (Weaknesses)、機会 (Opportunities)、脅威 (Threats) の4つに分け分析するツールです。 S:強み、W:弱み、O:機会、T:脅威の頭文字を取ってSWOTと言っています。 そして次のような図でひょうげんすることが多いです。見たことありますよね?

(目的に対して)ポジティブ (目的に対して)ネガティブ
内部環境 強み (Strengths) 弱み (Weaknesses)
外部環境 機会 (Opportunities) 脅威 (Threats)

読み方ですが、スオット分析もしくはスワット分析と呼んでます。ちなみに似た略語にSWATSpecial Weapons And Tactics;米国の凶悪犯罪に対処する特殊部隊)もあります(一文字違い)。発音記号はSWOTもSWATも同じです。(出典:Weblio英和辞典・和英辞典

SWOT分析がどんなものか手っ取り早く知りたい方はこちらの動画をご覧ください。どちらもわかりやすいですよ。

SWOT分析は「戦略」検討のフレームワーク

SWOT分析は経営において戦略を立てるためのフレームワークです。実際にビジネスで使う目的としては3通りあります。

(1)経営戦略の伝達にSWOT分析を使う。

既に頭の中で、商品や事業についての戦略が描けている場合は、見える化するために、もしくは他人にプレゼンするために、レビュー用のツールとして使います。文章でだらだらと述べるより、4つのマトリックスで書いたほうが一目瞭然でいいですよね。

(2)十分に準備した上で戦略立案にSWOT分析を使う

事業の戦略やマーケティングの施策を決める際にある程度の枠組みが決まっていればSWOT分析によって、戦略や、戦略のオプション(選択肢)を考えることが可能です。ある程度の枠組みとは「およその目標」「扱う商品」「競合会社」「対象顧客」の4点です。

なお、この4つが決まっていない場合は、いくら議論しても「S:強み、W:弱み、O:機会、T:脅威」を決められませんので注意してください。このことは経営学やマーケティングの教科書には載っていませんが大事ですよ!

(3)戦略を実行しつつ情報整理・確認用にSWOT分析を使う

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SWOT分析を、整理・確認用にする使い方もわりと多いようです。それも正しい使い方です。
厳しい状況にあった球団を躍進させ有名になった横浜DeNAベイスターズの池田社長も、戦略や戦術を整理するのに普段から使い慣れておくことのメリットを著書の中でも述べられています。

以上、SWOT分析の3つの使い方を紹介しました。これ以外の使い方はNGですよ。何も考えずに、戦略立案にいきなりSWOTをやっちゃう人が多いですが、それはやめましょう。

SWOT分析のやり方

ではSWOT分析のやり方を説明していきます。SWOT分析の使い道は二通りあるのですが、ここでは「SWOT分析を戦略決定前に使う」場合のやり方を述べます。

まずは、細かい条件の確認です。「およその目標」「扱う商品」「競合会社」「対象顧客」を明確にしましょう。

商品が同じでも、異なる顧客、異なる競合のパターンでSWOT分析を行いたい場合は、そのあり得るパターンの数だけSWOT分析を行ってください。 仮に売り込むターゲット(顧客)が2種類以上考えられる場合は複数のSWOT分析を行う必要があるということです。

次に、SWOT分析を構成する4つの要素を検討していくのですが、やる順番も大切です。

SWOT分析の言葉自体は「S:強み」→「W:弱み」→「O:機会」→「T:脅威」の順番で並んでますが、作業は「機会」「脅威」(外部環境)を先に行います。その次に内部環境の「弱み」「強み」に取り組んでください。

絶対逆にはしないでくださいね! なぜなら「外部環境」がわかるからこそ、内部環境の「弱み」「強み」が決められるからです。

例えば、飲食業や冠婚葬祭業のSWOT分析を行う場合、人口が増加しているか減少しているのかということは、とても大事ことですよね。そうした外部環境を最初に調べ意識しておかないと話になりません。

このことを明記していない書籍もあるのでご注意ください。実際に行う場合は、3ステップとなります。(1)外部環境(OとT)の分析→(2)内部環境(SとW)の分析→(3)整合性の確認です。では、順番に説明していきましょう。

(1)外部環境 「脅威(T)」「機会(O)」の分析

まずは外部環境の分析から始めます。下記にあげたような代表的な影響要因を見ながら、気づいた脅威と機会を書きだします。

気づくことはそれこそいくらでも出てくると思うので、あくまでも想定している「商品」「顧客」「競合」に影響を与えるものに絞ってリストアップします。漏れなくダブりなくやってくださいね。

考えるときには、トレンド(時間的にどのように変化していくか)も意識してください。変化の方向性のことです。 例えば、外食業界であれば、前提として、主婦が自宅で調理している割合、独身世帯の数、世帯所得、余暇支出、地域の飲食店の出店閉店数などを知った上で始めたいところですよね? そうしたものの数字の変化の方向性と変化量には着目しておいてください。

では、実際に脅威と機会をどのように書いていくのか、思考過程を含めて説明しましょう。

「脅威」と「機会」の分析 具体例

ラーメン店を例にしましょう。ラーメン店は、一杯1000円の本格派の専門ラーメン店です。 外部環境の事実としてわかったことについて以下のように分類していきます。

外部環境でわかったこと

事実→生活習慣病を恐れ健康を気遣う人が確実に増えている。特に糖質(炭水化物)を避ける傾向が出てきている。

→ラーメン店の判断はどうなるでしょうか? 麺はあきらかに糖質ですので「脅威」と分類されます。

少々高くても美味しいものを消費したいという人の割合が増えてきた

専門ラーメン店の判断はどうなるでしょうか?

→本格派ラーメン店は、味に自信があるので「機会」と分類されます。

 

SWOT分析 代表的な外部環境の要因事例

外部環境の分析は、見落としが無いよう出来る限り多くの点について確認したいところです。しかし外部環境を漏れ無く把握することは、結構大変なことです。参考によく使われる項目を掲げておきます。自社で押さえておくべき、あらかじめ外部環境の要因を整理しておくとよいでしょう。重要なのは、自社の商品に対して影響のある事柄です。影響のないことは調べなくて結構です。

  • 人口動向
  • 政治動向
  • 法的な規制
  • マクロ経済
  • 社会動向
  • 顧客ニーズ・期待
  • 文化の変化
  • 市場トレンド
  • 顧客の価値観やライフスタイル
  • 自然環境
  • 国際情勢
  • 企業経営・景気
  • 金利、為替
  • 技術革新の動向
  • 株主の期待
  • 業界環境・競合他社の動向

SWOT分析 外部環境分析で利用する可能なフレームワーク

外部の環境について探る場合、競合企業、商品や市場を取り巻く状況について、もっと独自に考えたほうがよい場合があります。その場合は以下のようなフレームワークも同時に使ってみてください。この4つは使いやすくいいですよ。

外部環境分析で利用する可能なフレームワーク 〇5F分析 業界内の各プレイヤーの交渉力の強さから競争の度合いを分析し、業界の収益性の高さを把握します。新規参入、代替品、買い手、売り手、競合の面から機会と脅威を模索します。 〇PLC(製品ライフサイクル) 市場製品の競合や市場にニーズの変化から製品ライフサイクルに及ぼす影響を把握します。 〇イノベータ理論 市場における新製品や新技術が普及していくモデルを明らかにし、製品ライフサイクル(PLC)を頭にいれながら、機会や脅威を検討します。 〇7つのS 競合の経営資源と組織運営を評価するためのフレームワークです。 出典:【決定版】SWOT分析のやり方|事業の成功要因と方策を導き出すための手順

(2)内部環境 「強み(S)」「弱み(W)」の分析

内部環境の分析では、既に書かれた「脅威」「機会」を見ながら、自社の「強み」と「弱み」をリストアップしていきます。 「強み」「弱み」は、既に書いた外部環境の結果を見ながら「その状況の下でどうなのか?」ということについて冷静にに分析をしてください。必ずエビデンス(根拠となる事実)を確認しつつ、強みと弱みをかんがえてくださいね。

「強み」と「機会」の分析 具体例

さきほどと同じ一杯1000円の本格派の専門ラーメンを例に書きます。

【脅威】 生活習慣病を恐れ健康を気遣う人が確実に増えている。特に糖質(炭水化物)を避ける傾向が出てきている。

専門ラーメン店の判断は? 

「強み」→麺は自家製であり技術的な工夫は可能、例えばヘルシーば糖質カット麺にするなど。

「弱み」→ 確かにラーメンの麺自体は、糖質なのでそのままなら弱み。

【機会】 少々高くても美味しいものを消費したいという人の割合が増えてきた

専門ラーメン店の判断はどうなるでしょうか?

「強み」→ 素材の仕入先、リピーターが多い

「弱み」→ 美味いといわれるが、他の有名店にくらべ、これといった大きな特徴はない

以上のような形でやっていってみてください。

SWOT分析 代表的な内部環境の要因事例

強みと弱みについても、やはりなるべく多くに観点から確認していったほうがよいことは間違いありません。参考に一般的に見たほうたよい点をリストアップしておきます。

  • 人材の質と量
  • 従業員満足度
  • 財務(運転資金、借金)
  • 製造力、生産性
  • マーケティングの4P
  • 知的財産
  • 立地
  • 顧客へのサービス品質
  • 効率性
  • 競争上の優位性
  • 商品・サービスの品質
  • 材料・素材
  • マネジメント
  • 価格・原価
  • 物流
  • インフラ
  • 利益
  • 容量・梱包・パッケージ
  • 顧客の評判、ロイヤリテイ
  • 市場における知名度・評判
  • 顧客とのコミュニケーション
  • ブランドイメージ、ブランドの知名度
  • 企業倫理
  • 環境への配慮

(3)ステップ3 見直し

4つの項目が埋まったら、すべてを一度見直しましょう。矛盾は無いでしょうか? 整合性は取れていますか? それぞれの項目を決めるのに、とても悩む場合があります。それは、そもそも初期の設定が十分でない可能性があります。以下の4つが明確になっていないと結局基準がぶれるので決まらないのです。

およその目標(いつまでに / どのようにしたいのか / 大きな制約条件)

扱う商品

競合会社

対象顧客

以上を明確にしてみましょう。 さて、ここまでやって4つの項目がだいたい埋まったら、戦略を考えるための材料がそろったということです。料理で言うと下ごしらえです。では次のステップ、「クロスSWOT分析」に行きましょう。ちなみに「SWOTクロス分析」という言い方もありです。  

クロスSWOT分析(SWOTクロス分析)

実はSWOT分析は、戦略立案やマーケティング計画を策定するための基礎的な情報整理作業です。戦略立案やマーケティング計画を策定するには以上のSWOT分析の結果からさらに「クロスSWOT分析」を行う必要があります。 ちなみに、この「クロスSWOT分析」までが、「SWOT分析」だと認識している人もいますが、本当はそれでいいんですよ。クロスまでやらないと意味が無いんですからね。 難しくはないので安心してください。 何をやるかというと、ここまでで用意した4つの項目をそれぞれを掛け合わせて(クロスさせて)、どうすべきかを考えるんです。2×2で合計4個の組合せができますから、合計4つの施策・戦略が書けることになります。

強み(S) x 機会(O)

強みを活かして機会を活かすための施策は? 狙うべきは「積極攻勢」 自社の強みに加えて、外部環境が機会(チャンス)となっているので、積極的に勝ちにいく施策、戦略を検討可能。

強み(S) x 脅威(T)

強みを活かして脅威に対応する施策は? 狙うべきは「差別化」 外部環境に脅威的なものが存在しているとき、強みを使って何ができるかを考えます。逆転の発想でひょっとしたら逆転で儲かるチャンスに変えられるかもしれません、柔軟に発想でいきましょう!

弱み(W) x 機会(O)

弱みをカバーしつつ機会を利用するための施策は? 狙うべきは「弱点カバー」 せっかくのビジネス機会ですが、弱みに足を引っ張られないことが大事です。 弱みを補強するのは無駄なので、何らかの形でカバーしましょう。お金で解決するのもOK。最低限の損で済めばいいぐらいの気持ちで。とにかく強みを活かす方に重みをおきましょう!

弱み(W) x 脅威(T)

弱みが、脅威に触れた場合でも影響を最小限にできる施策は? 狙うべきは「防衛」 外部環境に脅威が予想され、対処したくも弱みのせいで危なそう。さてどうするか困りますね。実はここが最も大事。事業や会社が傾くほどであれば、何もしないことです。もしも継続中の案件であれば、撤退も視野に入れましょう。「逃げるかが勝ち」という言葉もあります。

「クロスSWOT分析」のやり方

さきほどと同じ一杯1000円の本格派の専門ラーメンを例に書きます。例えば、「強み 」に書かれているものと、「 機会」に書かれているものを見て、今後は何をしたらよいかを検討します。

【強み】 麺は自家製麺であり技術的な工夫は可能

【機会】 少々高くても美味しいものを消費したいという人の割合が増えてきた

専門ラーメン店の判断はどうなるでしょうか?

この【強み】×【機会】でクロスSWOT分析をすると次のような施策が出てくるのではないでしょうか。

麺の素材と製法を顧客がより評価してくれるものに変えて、さらに差別化と単価UPを図ろう

このような感じで、4つの空欄を埋めていくわけです。検討していくと、どんどん気づきがでてきたりするんで楽しいですよ。 慣れてきたら、4つのセルに埋めることにこだわらず自由な発想に移行してもよいと思います。それぞれのセルに書くことが出尽くしたら、そこで終了です。 たくさん出てくるので、ある程度は優先順位をつけておくといいですね。

SWOT分析+クロスSWOT分析の具体例

実例として日本マクドナルドについて、SWOT分析とクロスSWOT分析をやり図にしてみましたので、紹介します。

マクドナルドのSWOT分析+クロスSWOT分析の具体的な事例

まず、自分で記憶している範囲でSWOT分析とクロスSWOTを作り、そのあと2016年以降に発表された、ネット上の資料を見て修正したものです。画像の下には実際の戦略や施策をわかった範囲で掲載しました。 しっかりとクロスSWOTまでやると門外漢でも、当たらずとも遠からずといった感じになりますね。

SWOT分析が終わったら、次は2×2のクロスSWOT分析を行います。結果が以下です。基本的な目標も、私の推測で入れてみました(ここに書くことがきまっているわけではありません)。

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そして、リアルな話としては、2016年11月、マクドナルドは以下のような戦略や施策をアナウンスしてます。大筋は、自分の作ったクロスSWOTと方向性はほぼ同様でした。

【実際のマクドナルドの戦略及びマーケティング施策 】

  • 「バーガーラブ」商品と銘打ち、おいしいバーガーを開発販売する
  • ほかにも、新しい味のバーガーを提供(その一例が名前募集バーガー)
  • 地域に特化したビジネスモデルを検討していく
  • 大量閉店したが東京都内にいずれ積極的に出店する
  • 平日ランチ時間帯のセット割引を復活
  • 「ポケモンGO」と提携
  • 米国本社は、「10億食をサーブする企業から、10億人のニーズを聞く企業になる(“billions served” to “billions heard”)」として経営哲学の転換を図る(例えばデジタルキオスク端末で自分好みのハンバーガーを注文できるようにするなど)。

現在はいろいろと大変そうですが、いずれ凄い復活をするのではないでしょうか。エールを贈りたいと思います。以上ですが理解を進める上での参考にしてください。なお、上記の分析はあくまでも当方の個人的な意見であることをご承知おきください。出典は以下の通りです。

SWOT分析例としてB-Rサーティワンアイスクリームも例としてアップしておきました。こちらです。

がっちりマンデーに登場したBRサーティワンアイスクリーム SWOT分析してみた!

SWOT分析の注意点

ざっとですが、やり方を説明いたしました。おもったより面倒ではないですから是非やってみてくださいね。 あと、SWOT分析で失敗に陥りがちなところもありますので、まとめて書いておきます。以下の点に注意して取り組まれるとよいでしょう。

SWOT分析を行う人数

SWOT分析は一人でも可能ですが、できれば複数のメンバーでワイワイガヤガヤやりましょう。分野、専門の異なる集まりであれば一番いいです。SWOT分析は、商品企画、営業、生産、経営者、エンジニアなどからなるチームにより行われることが理想です。

経営センスが問われる

SWOTに書き出すことば自体のチョイスが、実は人により異なります。やはり経営センスのある方は、凄い発想をされます。何事でも才能の秀でた人はいるものです。そうした方の意見は重視したほうがいいですよ。

思いつきではダメ

単純に思いつきでSWOTの各項目を埋めてくだけでは、分析に間違いと偏りが生じます。面倒でも外部と内部の順番を守り、コツコツと書いていきましょう。

「機会」と「強み」を混同しない

外部の「機会」と内部の「強み」ってやってる混同しがちです。「外部の事実は何か」を忘れないことです!

最初の仕込み大事

始める前に、目標・商品・ターゲット等を定めてます。また既に決まっている制約事項も明確にしておきましょう。ここが固まらずにSWOT分析を行っても使える方策は出ません。そのような分析結果には意味がありません。

結局、戦略は強みを活かすこと

戦略立案を目的としてSWOT分析を行うときは、戦略とは何かを忘れないようにしてください。戦略とは、やるべきこととやらなくてよいことを分けることです。やるべきことの優先事項は、企業も人も強みを活かすことです。

SWOT分析事例リスト(上場企業55社)

素晴らしいSWOT分析の事例集があります。無料で上場企業55社の事例が掲載されています。私の知り限りこれ以上のものは見たことはありません。

SWOT分析の例を豊富に掲載:上場企業のSWOT分析事例集-東証全業種の代表的企業のSWOT分析を公開

SWOT分析の使い方

「SWOT分析」と「3C分析」

3C分析ってご存知でしょうか? 3つのC(Customer[顧客], Competitor[競合], Company[自社])の頭文字を取った分析のフレームワークです。実はSWOT分析と3C分析は親戚のようなものなんです。

SWOT分析の強み・弱みは「自社」のことですよね。そして外部環境のうち重要なのは、競合の存在です。だから競合の分析をきちんと行えれば、それはほぼSWOT分析と同じ意味合いなのです。

「SWOT分析」は商品/事業企画のプレゼンに最適

現状での「SWOT分析」の利用価値って、これが最大だと思います。やはり4つのセルを使うとわかった気になるし・・・(笑)。

SWOT分析/クロスSWOT分析のテンプレート ダウンロードコーナー

無料でSWOT分析/クロスSWOT分析のテンプレートがダウンロードできます。以下のボタンをクリックしてください。

おススメ書籍

まとめ

いかがだったでしょうか。SWOT分析を正しく使っていただくため、少しはお役に立てたでしょうか? 原理はシンプルなのですが、戦略フレームワークの中でもっとも使いこなすのが難しいでのです。なぜなら、4つの欄を埋める時点で、その人の経営の知識・スキル・センスが即反映されてしまうからです。 繰り返しますが以下の点に注意して使ってくださいね。

  1. 扱う商品・顧客・競合を明確にしておく。
  2. いくつかのパターンが考えられるときは複数の分析を行う
  3. 外部環境から内部環境の順番を守る
  4. クロスSWOTまでやり遂げる

以上です。あとは練習あるのみ。がんばってください。

SWOT分析に関する質問を受け付けます。無料です。

この記事をご覧いただきありがとうございました。

SWOT分析に関する質問を受け付けます。またSWOT分析の対象に取り上げてほしいことがあればお知らせください。読者の方に役立つ記事作りに励んでいきたいと思います。よろしくお願いします。

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