シュンペーターのイノベーション(創造的破壊) を事例で解説 

シュンペーターが主張したイノベーションについて、事例を示しながら、解説します。

シュンペーター 「新結合」というイノベーション

シュンペーターは、イノベーションについて最初は「新しい結合の遂行」という言い方をしていたそうです。文字通りに解釈すると、シュンペーターの説くイノベーションとは新しい組合せを試行(志向)していくことといえます。シュンペーターは何を「新しい結合」により創り出すのか、以下のようにイノベーションの5類型(5分類)として列挙しています。詳しくは以下の書籍に載っています。

シュンペーター イノベーションの5類型(5分類)

・新しい生産物または生産物の新しい品質の創出と実現 ・新しい生産方法の導入 ・産業の新しい組織の創出 ・新しい販売市場の創出 ・新しい買いつけ先の開拓 新結合とは、今までにないやり方で商品と市場、商品と生産方法などを組合せ、イノベーションを実現させることだと理解できます。 それでは、それぞれが意味するものをコーヒーを事例にして説明しましょう。

シュンペーター 新結合というイノベーション

コーヒーは従来、豆を煎ってから挽き、粉状にしてからお湯で濾して飲みます。このコーヒーは様々なイノベーションを産みました。それがここ百年ほどでかなりのイノベーションが起きました!

新しい生産物または生産物の新しい品質の創出と実現

コーヒーの実のエッセンスは世界中の人の舌と魅了し多くの商品が生まれました。コーヒーを使った酒(カルーアミルク)、コーヒーを使った菓子(ケーキ、飴)その他多くの製品が生まれています。 また日本に昔からある「コーヒー牛乳」もイノベーションですね。

新しい生産方法の導入

コーヒーの提供方法として、豆を売るのはまだありますが、現在最も売れているのは、「インスタントコーヒー」ですね。新たな生産方法を使っています。最近では、機械式のコーヒーメーカーや、コーヒーマシン自体を店や家庭、職場に置き楽しめます。これらもイノベーションです。

産業の新しい組織の創出

コーヒーは、昔は豆を売っていたわけですが、コーヒーを炒って挽き、パッケージ化して売るのが普通です。またコーヒーを飲める状態にして、箱、ペットボトル、缶、パックに詰めて販売もしています。そうしたメーカーの業態そのものが全てイノベーションですね。

新しい販売市場の創出

コーヒーは最初は豆を売るだけでしたが、上記に述べたように加工食品(飲料)として製造販売する会社もたくさん出てきています。 また飲食店にて提供するのも一般的になっています。いわゆる喫茶店やカフェチェーンがそうです。

新しい買いつけ先の開拓

コーヒーは今、世界中で栽培されています。日本でもコーヒー栽培が行われているんです。沖縄です。国産のものを欲しがる消費者向けに人気があります。これもイノベーションといえるでしょう。 以上簡単にまとめてみました。参考にしてみてください。 おすすめの本 簡単に手軽に理解するには以下の本がおすすめです